ビルメンが仕事で良く使う単位についてまとめました。
単位自体は知っていても、その大きさがピンと来ない方は多いと思います。
細かい定義より、各単位の感覚を掴む為の単位のまとめです。

立方(りゅうべい) 【㎥】
縦1m、横1m、高さ1mの立方体の体積を意味します。
水道メーターやガスメーターでよく使用される単位です。
1㎥の水は1トンの重さに相当し、1000リットルの水量になります。
トイレの大便器で流す水量が一回あたり5リットル~10リットル、つまり約5kg~10kgの重さなので、水道メーターで計測してる値はかなり大きな値なんです。

メガパスカル【MPa】
ポンプ等の圧力計でよく使われている単位です。
単位面積に対して垂直に働く力を意味します。
水の重さを面積で割ったものがメガパスカルになります。
これは逆に言うと、水を上に押し上げる力として表現する事もできます。
0.1MPaで水を約10メートル上げる(揚程)事ができます。
圧力計の表示が1MPaの場合、そのポンプは水を100メートル上まで揚程している事が分かります。

電流(アンペア)【A】
電流の単位です。
1Aという最小単位が非常に危険な数字の為、少数点やmA(ミリアンペア)の単位が使われる事が多いです。
0.01Aでも人は強い電気ショックを感じ取ります。
0.1Aで感電死の恐れが非常に高くなり、0.3Aが人が耐えられる限界と言われています。
漏電ブレーカーは0.15A~0.3Aで作動します。

電圧(ボルト)【V】
電圧の単位です。
42Vが人間が死にうる境界と言われています。
一般のコンセント用回路で使われているのは100Vで、動力用では200Vが使用されます。
100Vで感電した場合は電気ショックのみで助かる場合が多いですが、その分油断するために死亡者が多いです。
200Vは死の危険が非常に高いため、死亡者数が100Vより低いという統計結果になっています。
通常、ビルは6600Vの高圧で受電しています。これは触らなくても近くに立つだけで即死する危険な領域なので、必ず現場の指示に従って行動しましょう。

抵抗(ていこう)【Ω】
電気の通りづらさを示す単位です。
人間の皮膚表面の抵抗値は約2500Ωと言われています。
しかし、皮膚の内部は水分が多いため1000Ωまで低下します。
全身が汗などで濡れた場合、数百Ωまで一気に抵抗値が下がります。
夏場に汗をかきながら半袖で作業をした場合、体の抵抗値が非常に下がっているため感電死の危険性が急速に増加します。